【艦これ】猫のいる鎮守府【SS】
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59: ◆l5NGQUYYtQ[saga]
2018/08/01(水) 20:59:25.63 ID:Pq+GTN620

提督「…猫って、結構大変なんです」

瑞穂「……はい?」キョトン

提督「今でこそこうして家がありますが、野良の時はないもないんです、なにもありませんでした」

瑞穂「はぁ」

提督「快適な寝場所も、おいしい餌も、…たまーにしかありませんでした」

提督「それに黒猫は忌み嫌われてますから、石とか、罵声とかが当たり前で」フゥ

瑞穂「それは大変でしたね。でもあの、提督、いったいこのお話がどうつながるのでしょう?」

提督「…それでも、一度も「ここにいてはダメなんだ」って思ったことはないです」

提督「餌場を変えたりはしましたけど、ナワバリは勝手につくります。まあ、他の猫がいなければですが」

提督「瑞穂はこのナワバリを離れたいですか?」

瑞穂「そんなこと…そんなこと、ありません、でも」

提督「なら、離れなくていいです」

瑞穂「…よろしいのでしょうか」

提督「自分のナワバリを作るのに許可はいらないです」

提督「皆、もっと自分の気持ちに素直になればいいのに、いろいろ難しいことを考えすぎなんです」

提督「…瑞穂、もう一度質問です。瑞穂はこのナワバリから離れたいですか?」

瑞穂「いえ、瑞穂は、瑞穂はこのナワバリが大好きです。離れたくありません」

提督「うんうん、そうですか」

瑞穂「はい!」

提督「それに、私はねこなので難しいことはよくわかりませんが…」

提督「瑞穂がとってもよい娘だってことは知ってますよ」

瑞穂「提督…」

提督「さて、ちょっとお話がながくなってしまいました。瑞穂はそろそろ寝ないといけませんよ、たぶん」

瑞穂「多分、ですか。普通そこは言い切るところでは?」

提督「私、本来夜行性ですし」

瑞穂「そうですね」クスクス

提督「それでは瑞穂、また次の餌の時間に。おやすみなさい」

瑞穂「はい、おやすみなさい……、黒猫様」




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