8: ◆FreegeF7ndth[saga]
2018/06/12(火) 18:00:45.56 ID:UvmTBEWao
●3-02
P「……理屈では、文香の言うこともわかるんだよ……でも、やっぱり俺は、自分でSSを書くからには、自分じゃないと書けないものを書きたいんだ」
文香「Pさんの頭の中にあるSSの構想が『自分じゃないと書けないもの』かどうかは、他のSS書きの頭の中を覗いて見られなければ、わからないのでは……」
P「うっ」
文香「PさんのSSを書く理由が、私の『魅力を宣伝する』ためなら、二番煎じでも面白いものを真似して取り入れればよろしいのでは……」
P「そ、それもそうなんだが……」
文香「コピー&ペーストなどの完全な盗作は別として、アイディアを拝借する程度であれば著作権的には問題がありません……したがってそれ以上のオリジナリティにこだわる必要もないということです」
P「いや、著作権的に問題がなくても、創作者としてのプライドというか、倫理というか……」
文香「……本当は、私の『魅力を宣伝する』以外にも、SSを書く理由がおありでは?」
P「…………」
P「……」
P「その理由は、俺が……」
文香「……あなたが?」
P「俺が、文香が好きで、独り占めしたいから、だ」
文香「……いきなり何を言い出すのですか、あなたという方は」
P「文香のことが好きで、独り占めしたい……でもそれは、普通じゃ叶わないことだよな? 文香の全種類のカードを集めても、文香の全種類のCDや他のグッズを買っても、それは他の担当Pにだって手に入るものだ。独占したとはいえない。文香は実在しないから、実在のアイドルみたいに握手して肉体的に一瞬でも独占する……ということもできない」
文香「……いきなりメタな話をしますね」
P「でも、SSなら……俺しか書けない文香SSを書けば、その瞬間の、その文香だけでも、文香を独占できる……! 他の誰Pでもない、俺だけの文香の姿が……」
文香「……それ、当人の目の前で言っていいことですか……?」
P「俺の『文香の魅力を宣伝』したいというのも、本当は『俺が文香を独占しているのを誇示したい』という欲望の裏返しかもしれない。三幕構成とか、日常生活で絶対にいらない知識を漁ったりしたのも、自作SSのクオリティの高さをもって、文香を独占するに足る労力や熱意をかけているんだ、と言いたいだけかもしれない……」
文香「妙なことを言われてはぐらかされましたが、結局『オリジナリティは面白いSSに不可欠なものではない』……ということは否定できていませんよね」
P「うぐっ」
文香「そもそも、真似がそんなにいけませんか? 私も含め、シンデレラガールズのキャラクター造形は、どこかで見たような方が大勢――」
P「――それ以上いけない」
3、文香「SSにオリジナリティなんてなくても大丈夫ですよ……」終わり
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