馬場このみ『Touch my heart.』【ミリマス】
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3: ◆Kg/mN/l4wC1M
2018/06/12(火) 00:03:44.64 ID:fE378DvDo
壁を背にしてしばらくその光景を眺めていたところで、彼女は自身がよく知る存在を見つけた。

「あら、プロデューサー。」

「このみさん、ゲネお疲れ様です。何か問題とかなかったですか?」

「ええ、こっちは大丈夫よ。」

いつからかこうして、どちらが言い出すでもなくゲネ終わりに舞台脇で話をするようになっていた。
とはいえ、たいていこの段階で問題が生じることはあまりなく、いつも何でもない話をするだけであった。

「そうですか。それならよかったです。」

彼はそう答えながら、遅くなってしまって少々きまりがわるい、といったように頬をかいた。
もちろん約束をしていたわけではないのだが、ふたりはそういう関係性でもあった。

「プロデューサーもお疲れさま。もしかして、そっちは何かあったの?」

「照明のスタッフさんと最終の打ち合わせを。……と言っても事項の確認くらいでしたけど。」

そう言いながら彼女の隣で彼は壁に身を預けた。
ふたりの目線の先には、数時間先の光り輝く舞台を予感させる、確かなものが存在した。


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