池袋晶葉「いつか未来の私へ」-SS速報VIP

池袋晶葉「いつか未来の私へ」

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17: ◆.FkqD6/oh.[saga]
2018/06/10(日) 21:20:50.72 ID:xBEHVYvO0

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本番も一時間前となり、会場は慌ただしく準備に動いている。

控室を覗くと、衣装に着替えてロボットの最終調整を済ませている彼女がいた。

「大きい舞台だな……さ、流石に緊張するよ」

ドライバーを握ったその手は震えている。

「鋼のメンタル、じゃなかったのか？」

「そ、そうだけど、どんなことでも初体験はやはり、緊張してしまう」

握りしめたドライバーを離して、手を重ねる。

「大丈夫だ」

今日のために、彼女は練習を積み重ねた。

それを一番近くで見てきたのは、他ならぬ自分だ。

「優秀な助手がいるんだから、安心して失敗してこい」

「……そこは、もっと私を励ますところじゃないのか？」

へへん、と笑みが戻る。

「でも、大事な事は成功でも、失敗でもない。挑戦だ」

「そうだろう、――？」

その通りだ、と頷く。

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