勇者「信じて送り出した僧侶が触手に侵食されてるなんて……」
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36:名無しNIPPER[saga]
2018/06/28(木) 13:48:13.45 ID:BcS5dZm00
魔女「この本のいいところはね、誰も特殊な力を持っていないところなんだ」

僧侶「どういう話なのですか?」

魔女「構造は簡単だよ。平和な国があって、それを脅かす者がいて、戦ってまた平和を取り戻す」

僧侶「ネタバレです」

魔女「そこは全然面白くないもん」

僧侶「場当たり的なハッピーエンドの物語自体は好きなのですがねえ」

魔女「戦うにしたって、単なる力と数のぶつかり合い。魔法もないし、ファンタジーらしい“キカイ”なんてのも存在しない。だから人は考える。敵も味方もね」

僧侶「地味ですね」

魔女「そう、ひとつひとつは人間の地味な考えの積み重ね。それが大きく情勢を動かすのが、痛快でさ」

僧侶「……」

魔女「納得いってないね」

僧侶「分かります?」

魔女「あまりに眉間にシワ寄ってんだもん」

僧侶「……考えるという能力も、充分特殊な力だと思っています」

魔女「でも、みんなその力は持っているよ」

僧侶「優劣はあります。劣が集まっても、優の閃きに敵うとも思いません」

魔女「……うん」

僧侶「言っていた力と数もそうです。大は小を兼ねますが、小をいくら集めても大に敵うとも思えません」

魔女「そこは、そうだね」


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