59:名無しNIPPER[sage saga]
2018/06/10(日) 00:25:39.65 ID:sWv6sJFD0
―崖―
千夜(私はシャロちゃんが命を絶った崖に、お花と新作の和菓子をお供えした)
千夜(それと……)
千夜「遅くなってごめんなさい、誕生日おめでとう、シャロちゃん」
千夜「これ、前に欲しがってたティーセットよ。みんなでお金を出しあって買ったの。喜んでくれたら嬉しいわ」
千夜「この世に産み落とされ、自分が生き地獄に突き落とされる原因になった日は、シャロちゃんにとっては嬉しくない日かもしれないけど」
千夜「私たちにとっては、シャロちゃんという、かけがえのない友達と出会うきっかけを作ってくれた素晴らしい日なの」
千夜「だから勝手で悪いけど、祝わせて?」
千夜「友達の誕生日を祝うのは当然のことなのだから」
千夜「あとね、嫌がるかもしれないけど、あんこやワイルドギースも寂しがってるのよ」
千夜「もちろん、兎の言葉はわからないわ。でも、私がこんなに寂しいんだもの。シャロちゃんに懐いてた子たちが寂しくないわけないわ」
千夜「それとね……」
千夜「……」グス
千夜「……あら、やだ……。ごめんなさい、シャロちゃんの前くらいでは泣かずにいようと思ってたんだけど……」
千夜「やっぱり、まだ駄目みたい……」ポロポロ
千夜「泣いちゃってごめんなさい。……また、来るわね。今日はゆっくりお話しがしたかったから私1人だけど、次はみんなと一緒に、ね」
千夜「……おやすみなさい、シャロちゃん」
(終)
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