見崎鳴「教室で脱糞してみる」榊原恒一「……は?」
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2:名無しNIPPER[sage]
2018/06/02(土) 00:06:30.99 ID:PmuEES8m0
場面は変わって、教室内。
僕と鳴は午後の授業に少し遅れてやってきた。
もちろん、それに対するリアクションは皆無。
生徒はおろか、教師でさえ、反応を示さない。
いないものとは、こういうものだ。
教壇には副担任の三神先生が立っている。
LHRの最中だったらしく、久保寺先生も傍に控えている。話の内容は現象についてらしい。
どうやら有効な対処方法を検討している様子。
三神先生としては、複雑な立場なので、僕と鳴の現状を打破しようと必死なのだろう。
その気持ちは有り難いが、今の僕には何も出来ない。なにせ、発言権すらないのだから。
しかしながら、そこまで思い詰めてはいない。
以前、鳴が言っていた。
これで犠牲者が出ないならば、それでいい。
最近は、僕もそう考えられるようになった。
陰惨な事件が起きるよりは、断然いい。
鳴と2人っきりの世界は静かで居心地良かった。
だから、積極的に現状打破するつもりはない。
もちろん、正直に言えば和気藹々とクラスメイトと戯れたい気持ちは少なからず存在しているが、それで新たな犠牲者が出てしまっては本末転倒だろう。和気藹々となんて、不可能だ。
三神「他に、何か案のある人はいませんか?」
これと言った打開策が見つからぬままクラスメイトは口をつぐみ、教室内が静寂に包まれる。
そんな折、1人の女生徒が、手を挙げた。
鳴「はい、提案があります」
聞き覚えがあるその声に気づき、思わず振り返ると、逆光の影から白?めいた真っ白な手を天にかざした見崎鳴と、目があった。
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