【たぬき】城ヶ崎美嘉「腹ぺこ悪魔とまんぷく小悪魔」
1- 20
2: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/29(火) 02:08:41.33 ID:EFGwLI3E0


 いつも飲んでる銘柄の缶コーヒーを買って、誰より早く事務所に入る。
 思った通りあの人はもういて、昨日別れた時と同じ格好でデスクに向かっていた。

「おはよ、プロデューサー」
「ああ、おはよう美嘉。土曜なのに早いな」
「自主トレしとこうと思って。はいこれ差し入れ」

 できるだけ自然な感じにコーヒーを差し出すと、彼は「ありがとう」と笑った。

「ねえ、ブラックって美味しいの?」
「ん? んー……そんなでもない」
「え。じゃ何でいつも飲んでるのそれ」

 書類から目を離さないまま器用にプルタブを開ける、そんな横顔をアタシは見ている。

「気分の問題かな。飲むとなんか、やるかーって感じになるんだ。パブロフのなんとかってあるだろ、あれと似たようなもんだよ」
「スイッチが入るってこと?」
「そんな感じ。美嘉も何かそういうルーチンがあるんじゃないか?」


 ある。
 今がそれ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
114Res/71.81 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice