【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
941: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/03/02(土) 23:15:11.19 ID:d4D1O6AS0
貴女の声が、思い出せなくなっていく。
貴女の眩い姿が、掠れて、ノイズまみれになっていく。
記憶に残る貴女はいつだって美しかったのに、
私を支えてくれる唯一の記憶がどんどん崩れていく。
それでも、貴女がくれたたくさんのものが、私の中にはある。
それがあればきっと、私は生きていけるから。
雪のように冷たく、灰のように真っ白な髪(ニセモノ)でも、貴女の素晴らしさを伝える一助にはなってくれるかもしれないから。
空っぽでも、偽物でも、私が『逸見エリカ』だから。
だから、きっと私は――――二度と貴女に会えない。
私が選んだのはそういう事だから。
あまりにも醜悪で、唾棄するような事だから。
たとえそれが貴女の望みを叶えるものであっても、私の未来にはもう、光なんてないのだから。
だから、せめて少しだけ延びた私の最期を貴女に捧げたい。
借り物の姿で、借り物の名前で貴女の素晴らしさを伝えたい。
無様で、滑稽で、愚かでも。
貴女の事を誰も忘れないように。
たとえ、それが消えない罪だとしても。
だって、
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20