【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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778: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2019/01/12(土) 18:15:05.31 ID:Ghx7XHue0
みほ「……だから、絶対に助ける。私がどうなったってかまわない」
エリカ「みほ……」
みほ「大丈夫だから。何があっても、貴女だけは絶対に……」
私が、貴女に出来る事はそれぐらいしかないから。
私なんかのちっぽけな命で貴女を救えるのならこれ以上は無いから。
だから、諦めないで。そう言おうとした時、エリカさんの口元がふっと笑みを作る。
エリカ「馬鹿ねぇ……私なんかのためにここまでするだなんて」
冷え切った指先が私の頬をなでる。
やがて、納得したように頷くと私の濡れきった髪をそっと梳く。
エリカ「そうよね。あなた頑固だものね。言って聞くような子なら、苦労しないものね」
エリカさんは繋いだ手の上にさらに手を重ね、慈しむように握る。
激流の音が遠くなっていく。
彼女の声がまるで直接頭に響くかのようにクリアになっていく。
エリカ「私も、そんなあなただから……」
何かを言おうとして、代わりに彼女の両手が強く私の手を握る。
エリカ「……みほ」
その声色は、冷え切った体を温めてくれるような、愛おしくて、たまらないといったように聞こえて。
初めて聞くその音色に戸惑う私に、エリカさんは嬉しそうに微笑んで―――――
「生きて」
私の手を、振り払った
みほ「――――え?」
流水に体力を奪われていたのか、握り返された事で安心したのか、水で滑ったのか。絶対に離さないと誓った手はいとも簡単にほどかれ、
みほ「―――――――」
何かを叫んだ私の意識はそのまま、荒れ狂う濁流に飲み込まれた。
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