【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
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682: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/12/15(土) 22:06:12.29 ID:f0IbpfH10
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決勝まで残り一週間。
その日が近づくにつれ時の歩みも早くなるように感じてしまう。
別に決勝に出るのが初めてという訳でもないのに背筋が冷たくなるような瞬間が時折襲ってくる。
だからといって焦るほど私の足元は揺らいでいない。
たとえ時間が少なかろうと、少ないからこそ、勝利を盤石にするために練習を怠りはしない。
私だけではなく周りもそうだ。試合に出る面子はもちろん、そうでない人たちも
私は隊長として自身が見本となれるように誰よりも努力をしている。……そのつもりだ。
昔は、それだけで精いっぱいだった。
だが今は違う。
やるべきことをやり、努めるべき事を努め、その上で心に余裕がある。
それは、私が成長したからなのだと思う。
去年までのように弱さを一人だけで抱える事が無くなったのだから。
小梅「エリカさん、帰りましょ」
エリカ「ええ。ちょっと待ってて」
みほ「あ、エリカさん私の事も忘れないでね?」
エリカ「待たないからさっさと帰り支度しちゃいなさい」
みほ「うぇー……」
相も変わらず一緒にいる一年の3人組。
最近は『榴弾三姉妹』などと呼ぶ奴もいるらしいが、本人達は不服そうだ。
まぁ、今となって目立つあだ名程度で収まっているが、事情を知ってる人からすれば完全にただの悪名なのだから仕方ないか。
お母様に知られないように出来るだけ口外は防いでいるが、どうにも最近は他の学園艦にも話が伝わってしまっているようで、
私としてはそろそろ「何も知りませんでした」とお母様に弁明する用意をしないといけないな……だなんて思ってしまう。
そんな自己保身を考えながら私は目当ての人物に声を掛ける。
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