【ガルパン】エリカ「私は、あなたに救われたから」
↓ 1- 覧 板 20
223: ◆eltIyP8eDQ[saga]
2018/06/30(土) 20:24:21.09 ID:aIe+Rcdf0
だから、離さないで。
エリカさんは握られた手をじっと見つめるも振りほどこうとせず、
「仕方ないわね」とため息交じりに呟くと、そのまま私の手を引いて歩きだす。
寒さで澄んだ空気がいつも以上に月明かりを煌めかせ、それを受けるエリカさんの姿もまた、輝きに満ち溢れて見える。
もう何度見惚れたかわからないその姿に、一日の終わりにその姿を見ることができる幸せに、出会いに、
私は神様の存在を信じたくなってしまう。
エリカ「なにニヤニヤしてるのよ」
みほ「ん?……神様っているのかなーって」
エリカ「いたとしても期待するようなもんじゃないわよ。欲しいものがあるのなら自分で手に入れなさい」
みほ「……そっか。……うん、そうだね」
誰かに期待するんじゃなく、自分で。
やっぱりエリカさんは素敵な人だ。
私が彼女と出会えた幸運は、選んだ運命は、神様にだって渡さない。
……なんて恥ずかしい事を思いながらエリカさんの隣をおいてかれないように歩く。
今は、これだけでいい。
伝えたいことも、やりたいこともたくさんあるけれど、
それでも今は、こうやって手を繋いで一緒に帰れるだけで私は満足だ。
エリカさんの冷たい手から伝わる温もりを、優しさを、私は忘れない。
それに救われたことを。
思えばエリカさんと出会ってからまだ一年もたっていない。
なのに、私は自分でも笑ってしまうほど変わった。
前進したか後退したかなんてわからない。
私らしさなんて何も見つかっていない。それでも。
うつむいてばかりだったかつての私とは変わった。
エリカさんには感謝してもしきれない。まぁ、感謝したところで気色悪いと一蹴されるのがオチだろうけど。
だから、
978Res/708.34 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20