3: ◆C2VTzcV58A[saga]
2018/05/21(月) 23:47:07.74 ID:BHrH+yLmO
でも、現実はそううまくはいかなくて。
学生時代に何度かアイドルのオーディションを受けたりもしたけど、結果は全敗。
両親に迷惑はかけられない以上、卒業後の進路はきちんと決める必要があり、気づけば大人になっていた私は――
菜々「はぁ……今頃は王子様と幸せな家庭を築いていたはずなのに……」
P「ナナせんせーい、ここの式教えてー」
菜々「どうして私はマンツーマンで生徒の補習に付き合っているんでしょう……」
P「ならこの補習終わりにしよう。俺は先生の意思を尊重するよ」
菜々「いいこと言ってる風にしてますけど、Pくんの期末試験の成績が悪いからこうなってるんですからね。担任教師として、教え子にはきちんと進級してほしいので」
今年から高校2年生のクラスを受け持つことになった私の悩みの種。そのひとつが、お世辞にも成績がいいとは言えないこの少年でした。
授業態度もテストの点数も悪く、特に重症なのが数学B。授業中に寝ていたり窓の外を眺めている時間のほうが明らかに長いし、答案は図形に補助線を引きすぎて元の絵がなんだったのかわからなくなってしまう始末。
なぜそんなに詳しいのかといえば、私がその数学Bの担当だからなんですけど。
ともかく、早めに対策したほうがいいと考えて、夏休みに入る前に彼の勉強を見ることにしたのでした。
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