78: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2018/12/27(木) 23:11:48.87 ID:5pCpTt5t0
ぽーん……
ぽーん……
いつかの、ように。
私はピアノの前に座っています。
以前もそうであったように、私は楓さんのことを考えて、こうしてピアノを前に黄昏ているのでした。
どう表現すればいいのでしょう。
楓さんの歌は、最上と言えるものでした。しかし、その紡がれた歌は『ハミングバード』
そして、楓さんから告げられた一言。
歌ってください、と。私の歌を、と……
あの日から、心は乱れたまま。私は私自身を、持て余していたのです。
私の歌を楓さんが歌ってくださったこと、それはとても光栄なことで。
その歌に私は、心を奪われました。
そう思いながらなぜ、私の歌なのですか、と。嫉妬と呼ぶべきものなのでしょうか。
そうかもしれません。
それでも彼女の歌は、あまりに完璧だったのです。
「……」
79Res/35.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20