40: ◆eBIiXi2191ZO[saga]
2018/06/03(日) 22:25:34.59 ID:WrstqN030
「歌織さん?」
「……はい」
和装小物の店で、楓さんは私に話しかけてきます。
「私、実は綺麗なものが好きなんです」
気になったタオルハンカチを手に、彼女はそう言います。
ああ。はい。
それは、分かるような気がします。
決して華美ではないけれど、ポイントをひとつ押さえた、シンプルな愛らしさ。
私の気持ちにすとんと、落ちるものがありました。
知り合えてよかった、と。実感するのです。
「楓さんのお選びになったもの、私も、好きです」
「ふふっ。それならよかった」
そうしてショッピングを続けることしばし、夜の帳が、降りてきました。
79Res/35.56 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20