260:ブレイクタイムでもなく本編に関わりは多分ないと思う幕間 ◆e6bTV9S.2E[saga]
2019/03/01(金) 02:47:03.53 ID:hxBtkBpl0
『回顧録』
昔は私のような存在が多かった、かじゃと? ふむ。どうなのじゃろうな。言うように、惨劇前は私のような存在はいない、消えたかのようにすら思えたのは事実じゃ。けれど、恐らくは変わらぬのではないかな。これは、一種の血のようなものであり、途絶えさえしなければ私の血も雑踏の中に紛れていてもおかしくない。
勿体ぶるのは年寄りの悪い癖とな。ふふ、はっきり言いおるの。だが、答えそのものは悪いが、変わらぬよ。今も、その前も、その昔も。
古代は知らぬが、私が生きていた頃から超常めいた力は、すでに禁忌じゃったからな。隠匿するのが当然のこと、そうはできなかった者は…。秘密裏に殺されるか、歴史の影の中で抹殺されたものよ。ただ、それは歴史の勝者に逆らったが故のことじゃがな。
それは、この国だけではなく、外の世界でも変わらなかったものよ。それは少々長くなるが…。ならいいと? 付き合いが悪いのは女にもてぬぞ。
さて、お主がそれを聞いたのは、あのような作り物の存在じゃろう。あぁ、気を悪くするな。私からすれば、紛い物にすぎん。とてもとても、可愛そうな紛い物にな。
話しがずれたな。そうじゃ、お主と考えていることは私も変わらん。私を含め、そういった存在がいたことは間違いなく、その血筋も薄く広がっていった。
――紛い物は、それを強制的に目覚めさせた結果じゃろうな。
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