【バンドリ】湊友希那「バンドやらない?」美竹蘭「……は?」
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32:名無しNIPPER[sage]
2018/05/14(月) 09:12:12.66 ID:EZCEfSpa0

――帰り道――

蘭(友達とはどういうものだったか)

蘭(きっとそれはどうでもいいことで笑い合えたり、お互いのことをよく知っていて、突然のお願いとかも簡単に了承できるとか、そういう関係だと思う)

蘭(気の置けない仲で、だからこそたまにぶつかり合ったりして、でもすぐに仲直りして、また笑い合える。一種の信頼関係だろう)

蘭(そして、それは気付かないうちにいつの間にか出来上がっているものなんだろう)

蘭「……ふぅ」

蘭(ライブの片付けが終わったあと、香澄から「ステージに立ったみんなで打ち上げをやろう!」という提案があって、あたしはそれに頷いた)

蘭(その打ち上げも終わり、みんなとも別れた1人の帰り道だった)

蘭(燃えるような夕焼け空を見上げながら、ライブ後のアフターグロウのみんなの反応を思い出す)

蘭(ひまりは、普段つれない我が子が素直になったのを見るような、世話焼きなお母さんみたいな反応をしていた。それからべたべたと引っ付いてきて、嬉しいけど、少しウザかった)

蘭(つぐみは感動した面持ちだった。何故か少し泣きそうな顔をしていた。そういう顔をされるとあたしも泣きそうになるからちょっとやめて欲しかった)

蘭(巴は「燃えたぜ、今日の蘭の歌!」といつものように暑苦しい言葉をくれた。続けて、次のライブが待ち遠しいぜ、なんていつもの気っ風のいい笑顔で言っていた)

蘭(モカは……ニヤニヤしながら「誰が1番特別なのかなぁ〜?」なんて言ってきた。だからあたしはそれに「知らない」と顔を背けた)

蘭(その様子にみんながどこか生暖かい表情になっていたのを思い出し、胸の中になんともこそばゆい感情が生まれる)

蘭「まったく……」

蘭(呆れたように吐き出した呟きは斜陽の影へ溶けていく。あたしはなんとなく、空を見上げたまま足を止めた)



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