【バンドリ】湊友希那「バンドやらない?」美竹蘭「……は?」
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27:名無しNIPPER[sage]
2018/05/14(月) 09:08:33.57 ID:EZCEfSpa0

――ライブステージ 舞台袖――

蘭(対バンライブが始まって、気付いたら香澄たちの演奏も終わっていた)

蘭(楽屋に戻ってきた花女バンドのみんなと少しだけ言葉を交わして、今度はあたしたちが舞台袖までやってきていた)

蘭(あのステージに出れば、アフターグロウのみんなの顔が見えるだろう。そう思うと不思議な感じがする)

友希那「……さて、ステージの準備も済んだみたいだし、そろそろ行きましょうか」

蘭(湊さんは静かに言葉を放つ)

リサ「オッケー。みんな、頑張ろうね!」

薫「ああ。はぐみと花音の演奏も素晴らしかったからね。私も全力で応えなければいけない」

麻弥「はい! イヴさんもすっごく楽しそうでしたし、ジブンも負けないように思いっきりいきます!」

蘭「誰とだって、どこでだって……あたしはいつも通り、全力でやるだけだよ」

友希那「これ以上の言葉はいらないわね。練習で培ったものをすべて出し切りましょう」

蘭(全員が顔を合わせ、頷き合う。それだけであたしの中に気合が入るのを実感できる)

蘭(そして湊さんが先導し、ステージへ足を進める。あたしはそれに続いていく)

蘭(パッと開けた視界。眩いライトに照らされたステージの中央。道しるべみたいに立っているマイクスタンド。そこがあたしのいつもの場所だ)

蘭(ギターをアンプに繋ぐ。少し弦をかき鳴らしてアンプの調整をして、マイクスタンドの高さもあたしに合わせる。それから少し深呼吸をして、観客席へ目を移す)

蘭(オールスタンディングの観客席、そのやや前方中央。そこにアフターグロウのみんなの顔を見つけた)

蘭(あたしはそれに少し笑ってみせる。みんなも同じように笑顔を返してくる。そして大きな声であたしの名前を呼んだひまりが、『ひーちゃん、うるさい』とモカに注意されていた)

蘭(いつも通りのアフターグロウの一幕だ)

蘭(みんなのその明るさに、優しさに……あたしはどれだけ救われてきただろうか)

蘭(ステージと観客席。距離は近いけど、距離以上に離れて隔たれたあたしとみんな)

蘭(こうして少し離れてみると、本当にしみじみ思う。あたしはいつもみんなに支えられてきたんだと)

蘭(だから、みんなに向かって歌いたい。いつか素直な言葉にして伝えたいことを、今は少しでもいいからそうして伝えたい)

蘭(ステージ上へ振り返る。こっちのみなさんの準備も終わったみたいだ。湊さんがあたしに頷いて見せる)

蘭(『あなたに任せるわよ』とその瞳が言っていた)

蘭(それを確認してから、あたしはステージへ向き直り、マイクスタンドに手を添える)



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