文香「事実は小説よりも奇なり」
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37: ◆6QdCQg5S.DlH[saga]
2018/05/13(日) 11:08:37.62 ID:Gw9FEXII0
ちひろ「……この本に見覚えはありませんか?」

朋「あ! 文香さんが間違えて渡してきた本!」

茄子「中身が真っ白な本ですよね?」

ちひろ「えぇ、そうですね。持ち主以外にはそう見えます」

みく「……じゃあ、文香ちゃんにはどう見えてたのにゃ?」

ちひろ「触れた人間の歴史が見えてたんですよ」

朋「!」

ちひろ「知られたくない過去も含め、その人の人生を文章にして載せるんです」

ちひろ「その上で、その人生に文章を加えることで次の未来を固定できます」

ちひろ「朋ちゃんやみくちゃんのように♪」

みく「……みくたち、操られてたの?」

ちひろ「えぇ」

茄子「……あっ、もしかして私がちひろさんと一緒にあの本屋に行ったのって」

ちひろ「そういうことですね」

茄子「やっぱり……そうじゃなきゃちひろさんは呼ばないでしょうし……」

ちひろ「朋ちゃんとみくちゃんは、本に書かれた『誰かを連れ、本を買わせる』という命令を忠実にこなしていました」

ちひろ「茄子ちゃんの場合は『本を触らせる』でしたね」

ちひろ「……もしも彼女がもうちょっと悪人であったら、ひどい目にあっていたかもしれませんね」

ちひろ「貴方たちのわかったとおり、何の違和感も無く操られるのですから」

朋「……」

ちひろ「それともう一つ。文章を消して新しい文章に書き換えることで、過去の改変も行えます」

ちひろ「こちらに関しては使ってはいなかったようですが」

文香「……知りませんでしたから」

ちひろ「あら、では知っていたらあなたたちの過去が勝手に置き換わっていたかもしれないんですね」

文香「そんな……ことは……」

みく「……」

ちひろ「この本の効力としてはそんなものですね」

ちひろ「人の歴史に介入できる……代わりに生命力は奪われてしまいますが」

文香「そ、そうだったのですか……!?」

ちひろ「あら、気づいてなかったんですね?」

ちひろ「そうですね……続けていたら、1ヶ月も経たないうちに死んでいたとは思いますよ」

文香「……その生活する分には何の問題も出ていなかったので」

文香「あまり外にも出ませんし……」

ちひろ「そうですか」


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