4: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:36:55.14 ID:aw+Q2owr0
雨が降れば雫が漏れる。
風が吹けば屋根ごと軋む。
5: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:37:55.55 ID:aw+Q2owr0
メイド「お嬢様……」
ライラ「おー、セ…………メイドさん、でございますね?」
6: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:38:50.52 ID:aw+Q2owr0
「うぅっ……」
「うっ、うっ、ううっ」
7: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:39:41.34 ID:aw+Q2owr0
何故に泣いておられるものか。
声だけ聞こえたとて、どうともしようがなく。
尽きせぬ夜泣きの調べと共に、今は眠るほかないのです。
8: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:40:14.21 ID:aw+Q2owr0
――ねぇ、聞きました? あの幽霊屋敷に、誰かが住み着いたんですって。
9: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:42:44.19 ID:aw+Q2owr0
とにもかくにも、極東に根を下ろした身の上。
着の身着のままの来日ゆえ、足りぬものも数多くございます。
とりわけ、食べもの。
10: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:44:36.99 ID:aw+Q2owr0
はてさて、何か無礼なことでもしてしまったのでしょうか?
考えてもさっぱり。なにぶん遠い異国の地なものですから、異邦人にはわからぬ符丁や作法があるのやも。
とはいえ誠実なることは、言葉ならず態度にて示せるというもの。
11: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:45:33.14 ID:aw+Q2owr0
ライラ「おー……」
ライラ「お仕事、できないでございますねー」
12: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:46:27.26 ID:aw+Q2owr0
ライラ「はいー……?」
女の子「あの、さっきはごめんね。お店に来てくれた子でしょ?」
13: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:47:07.09 ID:aw+Q2owr0
女の子「――――そっか、ドバイから……。……あれ、ドバイってどこらへんだっけ」
ライラ「もぐもぐもぐ、んぐんぐ、ふぉの、ふっほ」
14: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/05/12(土) 01:48:10.32 ID:aw+Q2owr0
女の子「だけど、ごめんね。お父さん達のこと」
ライラ「どうして謝るのでございます?」
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