57:名無しNIPPER[saga]
2018/05/10(木) 21:01:57.59 ID:gZNqIvjd0
トコトコ
鞠莉「それで、ダイヤが聞きたがっていたことだけど」
鞠莉「『やつら』・・・ニュースは見たわよね?世間的には感染者って呼ばれてる」
鞠莉「ま、でもゾンビよ。映画やなんかでよく見るあれと同じ」
ダイヤ「噛まれると感染すると聞きました」
鞠莉「ええ。噛まれたら通称ゾンビウイルスが血液を巡り、体を蝕んでいく」
鞠莉「具合の変化や時間は人によりけりだけど、だんだん意識は薄れ、『人』ではなくなっていく」
鞠莉「凶暴性が増し、瞳孔が赤く光り・・・人を食べるゾンビと化す」
ダイヤ「さっきメイドさんを撃ったのは・・・」
鞠莉「彼女は手遅れになったから。体内の血の巡る速さは知ってる?一度噛まれたらもう・・・」
鞠莉「彼女もそれをわかっていた。彼女だって仲間を襲いたくはなかったはずよ。・・・彼女の意思も尊重したつもりだった」
ダイヤ「貴方はなぜそんなに詳しいんですの?」
鞠莉「ウイルスの開発に関わっていたのよ。小原家がね」
鞠莉「ゾンビウイルスは、親鳥製薬によって開発された。そこに小原グループが資金援助をしていたの」
ダイヤ「なっ・・・!」
ダイヤ「こ、この惨事に・・・関わっているのですか・・・!?」
鞠莉「ゾンビウイルスは、当初は高精度の治療薬開発研究による副産物だった」
鞠莉「サンプルμ、通称ゾンビウイルスは今までになかった画期的な効果が多く、人体実験も行われた」
鞠莉「怪我の度合い、精神状態ごとに個体差のある実験体を集め、研究を行っていた」
鞠莉「ある被験者は脳にまで障害がある重体を負った状態でウイルスを注入。
その後監禁部屋で一年間飲まず食わずで生き永らえたという結果もある」
鞠莉「でも、もちろんゾンビ化という大きすぎる後遺症の為実用には至れなかった」
鞠莉「成果に感動し、違法ではあるけど大きな医療の進歩のための犠牲として研究を進めたわ」
ダイヤ「親鳥製薬は今日の薬局でもよく見かけます。何より効き目がいいと良い評判をよく聞きますが・・・」
鞠莉「責任者を知ってるけど彼女は天才よ。それこそ、彼女が医学を変えると言っても過言ではないと思えるほど」
鞠莉「小原グループは彼女に賭けたの。でもまさか、こんなことになるとは・・・」
ダイヤ「そのウイルスが・・・漏れ出してしまった・・・?」
鞠莉「ええ・・・」
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