58:パン屋がラグジュアリーズとすると純文学読んで感動してたのおかしいような……
2018/05/06(日) 13:53:58.36 ID:ANrtU6sD0
時:翌朝
ワルターから連絡だ。
ワルター『あー、みんなおはよう。その……昨日は荒れちまって、すまなかった』
ワルター『ところで、どうせみんなひとところにいるんなら朝メシをみんなで食おうぜ』
ワルター『屋上に対抗してってわけじゃねえが、城からちょっと歩いたとこにあるミカド湖もいい景色だ』
ヨナタン『なるほど、ならば町でパンを買って行こう。みな、パン屋に集まってくれ』
フリン『わかった』
ヨツバ『わかりました。参りましょう』
……
時:ちょっと後
場所:パン屋
パン屋にいち早く着いた。
ヨツバ「おはようございます」
パン屋の店主「おお、おはよう。……ん?」
店主が私の持っている建国神話の本を見た。
店主「君も本を読むのかい?」
ヨツバ「? 確かに読みますが……」
店主「へえ、君の好きなジャンルはなんだい?」
そう言って店主は、私にわからない単語をいくつか羅列した。
ヨツバ「?? あの、本といえば聖書と建国神話しかないのでは……?」
店主「あーこれまではそうだったがね、最近見かけるようになって。面白いから読んでみるといい。ほら」
それはやはり、見たことのない装丁にタイトルだった。
ヨツバ「……その本。修道院に認可を受けて売られているものですか?」
店主「はあ?ど、どうだっていいだろそんなこと」
ヨツバ「いいえ。修道院、引いては神の許しなく思想・意見・主張・感情を広く表現することは禁じられており――」
私が反論しようとしたところで、後ろから足音、そして声が聞こえた。
ワルター「まーまー、ヨツバ。腹減ってんだろ?さっさと行こうぜ」
ヨナタン「すみません店主。代金はこちらに置いていきます」
……
場所:ミカド湖
ヨナタン「なるほど、奇妙な本か。確かに初めて聞く」もぐ
ワルター「誰が何書いて何読もうと勝手だと思うけどなあ。修道院ってそんな仕事までしてたのか」ぱくぱく
ヨツバ「勝手ではありません。これは神が――」
ワルター「はいはいわかったわかった。講釈は間に合ってる」
どう見てもわかっていない。
サムライ、すなわちラグジュアリーズとしての自覚がないのだろうか?
そうやって話をしていると、誰かが私たちに近づいてきた。
イサカル「フリン……お前、フリンか?」
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