569:WFでは築地根願寺が築地本願寺になってたので実際の地名で統一 ◆9OydVuNlLY[digital devil saga]
2018/05/26(土) 20:00:21.08 ID:fWSSjCKX0
……
場所:歌舞伎町・中央
家屋か店舗か判然としない建物が並び、通路はやや狭い。
南砂町から毒沼をなくしたような町並みだ。
歌舞伎町へ足を踏み入れた時、正面にそれは見えた。
幾多の人間の屍が融け合って、見るもおぞましいかたちになっている。
その名は屍鬼コープス。倒すべき悪魔だ。
「こっちに……こい……」
「痛い……苦しい……」
「おまえも……」
「ウァァ……」
一体の悪魔でありながら、複数人分の声。
男、女、大人、子供……
無差別に寄せ集められた者たちが、平等に苦しみ、うめいているのだろうか。
ヨツバ「ジオンガ!」バヂヂィ
イザボー「アギラオ!」ゴゥ
その声も、魔法の雷と炎が宙を走る音でかき消される。
電撃を浴びていくつかの腕と頭が垂れ、それでも足――人間の足で歩いているのではなく、流体の体が這っているのだが――を止めない。
しかし続いて炎に包まれた時、うめき声がいっそう強くなって聞こえ、全体が硬直した。
ヨツバ「!」チャキッ ダッ シュー……
刀を片手で構え、間合いを詰めながら力を込める。
刀身を覆うのは光ではなく、以前ヴィーヴルとの戦いで見た、紫色の煙……小さくも非常に多数の毒の泡だ。
ヨツバ「紫煙乱打!」ブブブン
コープス「」グチュチュベシャァ
毒の力を纏った刀が加速し、連続でコープスを斬りつける。
四肢(もちろん四つではない)や頭ではなく体を深く切り刻まれ、毒が回る前にコープスは動かなくなった。
イザボー「……以前から強いとは思っていたけれど……これほどではなかった、わよね」
イザボー「随分差をつけられてしまったみたいで、少し自信を失くしそう」
ヨツバ「その分無理をしたということですから、褒められたことではありません」
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