71:名無しNIPPER[saga]
2018/05/08(火) 23:59:30.60 ID:eXohmhoj0
「お母さん…」
「明…京子…茂…ゆき…」
暫くして別室で待機していた子供たちは母親のけい子との対面を許された。
だがけい子は手錠をされた状態だった。
それが意味するのは母親が罪を犯したということ。
さらに本来なら感動の再会だが…
「ねえ…みんな…お母さんすぐに戻るから…それで元の生活に戻ろ…」
再会した母親はまるで子供たちに助けを求めるかのように訴えた。
恐らく子供たちに同情を求めて温情措置を図ろうとしているのだろう。
だが兄弟は誰も母親の言葉に同意しようとは思わなかった。
子供たちは先ほどの母親の一面を目撃してしまった。
そのせいで母親に対して一線を引いていたが問題はそれだけではなかった。
「お母さん…俺たち…今日…公園で遊んだんだ…」
「すごく楽しかった。いつもは家の中で閉じこもってるから…」
「お兄ちゃんなんて野球やってホームラン打ったんだよ。」
「ねえ、お母さんが帰ってきたらまた家の中に閉じこもらなきゃならないの?」
そのことを聞かされてけい子は何故そんなことを言い出すのか疑問に思った。
これまで子供たちが自分の意見に口を挟むなど決してありえない。それなのに…
92Res/93.96 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20