4: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2018/04/26(木) 20:03:00.33 ID:zmYsrQkn0
「別にいいでしょ。じゃ、そういうことだから、行くから」
そっけない態度で曙が踵を返した。残る三人も、俺に適当に声をかけてその場を後にする。
なんの気なしに彼女らの後姿を見送っていたが、建物の角を曲がって消えていき、ついに見えなくなる。あの方向は宿舎だろうか。それともその先のコンビニまでいったろうか。
いまだに駆逐と喋るのは苦手だった。俺は軍人であって、教師ではない。人に何かを教える術など学んじゃいないし、ましてや子供とコミュニケーションをとるなんて。
きっと向こうもそう思っているに違いなかった。無愛想な四十の男が、自分たちを砲弾飛び交う前線に押し出すのだ。そこの気持ちに整理をつけられるほうがおかしい。
だから、さっきの曙の発言は、決して悪意が故のものではない。そう思うのは、やはり希望的観測かもしれない。俺がそうであるように、あちらも俺との距離を掴みかねているのではないか、なんていうのは。
二回り以上年下の、しかも少女だ。考えかたや好み、価値判断など、想像もつかない。
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