武内P「島村さんとラブホテルに入ることになってしまいました……」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2018/04/24(火) 23:03:53.17 ID:bOgng+vj0
 アスファルトで舗装されていない、ただ砂と砂利だけの道を、スーツを着た大柄な男と少女が走っていた。
 夕方の木陰で覆われている道とはいえ、二人とも全力で走っているのであろう。額には汗が滲み出ていた。

「ぷ、プロデューサーさん……」
「あと少しです、島村さん!」

 息も荒くなってきた少女に対して大柄の男は励ますように答える。
 そう言いつつ、プロデューサーと呼ばれた男は腕時計を確認する。間もなく長針が十二を指そうとしていた。
 男の表情が歪む。時間がないのだろう。自然と足が速くなっていた。

「プロデューサーさん、ま、待ってください!」

 差がついてきたことに対してだろう、少女が叫ぶ。

「もう少しだけ頑張ってください、見えてきました……!」

 二人の視線の向こう、そこにはバス停と、止まっているバスがあった。
 思わず表情が緩む、二人が目指していたものが見えたからだろう。
 しかし、バスからエンジン音がなり出した。まさか、男が時計を確認する。
 長針が十二を過ぎていた。

「待ってください!」

 手を掲げながら男が叫ぶものの、距離がまだあったことと、エンジン音に叫びがかき消されてしまった結果、
無常にもバスはそのまま動き出してしまった。
 間に合わなかったことに気づいたプロデューサーは足を動かすのをやめ、そこに立ちすくむ。
 ようやく追いついてきた少女は息を整えつつ、男に話しかけた。

「最後のバス、行っちゃいましたね……」


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