50:名無しNIPPER
2018/04/24(火) 21:59:29.56 ID:25rQ95o00
諦めてしまうのは簡単だ。
過ちを犯していたのだ。許されるようなことはでない。
彼女を欺き続けていた。
罪悪感から、彼女に背をむけてしまったほうがいいのかもしれない。
でも、もっとできることがあるんじゃないか。
欺き続けた償いを、なにか別の方法で。
そんなことは言い訳だ。
私はまた、彼女に会いたいだけなのだ。
彼女と会って、話して、笑って欲しいのだ。
でも、なにか理由を探さなければ。
私はいつか、喫茶店で貰ったスクラッチカードを思い出した。
財布の中を確認すると、まだ入っていた。削っておらず、当たりか外れか分からないままのスクラッチカード。
期限を確認する。まだギリギリだ。
このお店に誘ってみよう。
私はスマホに手を伸ばした。胸の高鳴りは鼓膜を揺らしていた。
彼女の名前を探して、震える指で通話ボタンをクリックする。
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