28:名無しNIPPER[saga]
2018/04/15(日) 12:06:13.77 ID:lvjMA85h0
死神「………」
閻魔「どうしました? 随分と浮かない顔をしていますが」
死神「ああ、閻魔さん。いや別になんでもないよ」
閻魔「あなたがそんな顔をしているのも珍しい。となると、死にたがりの彼のことですかな?」
死神「まぁ、そんなところだね」
閻魔「もういっそのこと伝えたらどうですか? そんなに急がなくてもすぐに彼は死ぬことになるのでしょう?」
死神「それはこの世界のルールに反しているでしょ」
閻魔「ですが勝手に死なれればそれこそ大変なことになるでしょう」
死神「わかってる。全部わかってるんだよ、閻魔さん。だからこそ迷っているんだよ」
死神「……とにかく、彼を今死なせるわけにはいかない。しかるべき時にしかるべき死を。それがこの世界の秩序だから」
閻魔「ならばなぜそのような悲しそうな顔をしているのですかな?」
死神「この私が? 冗談でしょ?」
閻魔「まさか、彼に情が移ったとか?」
死神「無い無い、ありえない。私は彼にしかるべき時に死んでもらうために彼に憑いているの。そんなことは絶対にない」
閻魔「あなたがそういうのならそうなのでしょう、運命には逆らえない」
死神「………」
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