212: ◆kiXe9QcYqE[saga]
2018/05/01(火) 20:07:46.94 ID:svCzTigi0
体勢を立て直したインパルスは、後退していくフリーダムを追うことはせず、ミネルバの防衛に徹する。
いかにフリーダムといえど、右腕と片翼を串刺しにされ、機体バランスを欠いた状態では、戦場を支配することなどできようもない。
考えるべきは、徐々にミネルバを包囲しつつあるオーブ艦隊への対処だ。
シン「ミネルバ!チェストフライヤーと、ソードシルエットを!」
素早く換装を終えたインパルスの胸部が、シンの瞳に宿る焔を映したように、紅く染め上がる。
シン「全艦叩っ斬る!!」
ソードインパルスの対艦刀が容赦なく振り下ろされ、瞬く間にオーブ艦の一隻が沈む。
二隻、三隻、四隻、凄まじい勢いで敵艦を撃滅していくインパルスが次に狙い定めるのは、オーブの旗艦タケミカヅチ。
その眼前に、一機の黒いMSが躍り出た。その機体、ガイアが一切の武装を解除して、無防備にコクピットハッチを開いたのだから、
シンが混乱して、インパルスが動きを止めるのは仕方のないことだった。
ガイアのパイロットが開いたハッチの上に立つのを見て、カメラの倍率を切り替える。
桃色のノーマルスーツを着たパイロットの姿が、モニターに大きく映し出された。
シン「嘘…だろ…なんで、君がっ!?」
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