4:名無しNIPPER[sage]
2018/04/11(水) 03:48:11.99 ID:6Qb3sXdf0
――放課後 校門――
紗夜「…………」
紗夜「…………」キョロキョロ
紗夜「……まだ来ない、か」
紗夜「…………」
紗夜「……遅いわね。何かあったのかしら……」
紗夜「…………」ソワソワ
紗夜「あっ……!」
紗夜「……ゴホン。こんにちは」
紗夜「はい? どうしてここにいるか、ですか?」
紗夜「朝も言ったでしょう。恋人の学校に赴いて、一緒に帰る。何かおかしいことでもありますか?」
紗夜「ええ、そうでしょう」
紗夜「……わざわざこちらに来なくても、言ってくれれば花女まで迎えに行く……ですか」
紗夜「申し出はありがたいことですが、それは結構です。朝も言いましたけどこれは私が好きでやっていることですから」
紗夜「それと、単純に女子生徒の多い場所へあなたを招きたくありません」
紗夜「……分かって頂けましたか?」
紗夜「分かって頂けたのなら結構です。さぁ、一緒に帰りましょう」
紗夜「どうでしたか、今日は。きちんと真面目に授業を受けましたか?」
紗夜「…………」
紗夜「まぁ、その緩んだネクタイを見ればなんとなく予想はつきますから、取り繕わなくて平気です」
紗夜「まったく、あなたは私が付いていないと駄目ですね」
紗夜「……え? 私が嬉しそうにしている?」
紗夜「それは気のせいでしょう。ええ、気のせいですとも」
紗夜「それより、明日はお休みですが……あなたの予定はもう決まっていますか?」
紗夜「……まだ、ですね。分かりました」
紗夜「ではあなたの家に泊めてください」
紗夜「誰をって、今の流れで私以外に該当者がいますか?」
紗夜「いませんよね?」
紗夜「……本当にいませんよね……?」
紗夜「コホン。分かったのなら、私をあなたの家に泊めてください」
紗夜「何故って……最近、朝のあなたは目の下に薄くクマが出来ていることが多いですからね」
紗夜「きっと夜遅くまでテレビを見たりスマートフォンをいじっているのでしょう」
紗夜「睡眠不足が脳に与える悪影響は大きなものです。ましてや成長期の私たちにとっては健やかな身体の成長も阻害しますから」
紗夜「……はい、そういうことです。お休み前だからと夜更かしをしないように、この土日でしっかり生活習慣を正させてもらいます」
紗夜「私は特に予定がないので大丈夫ですよ。お気遣いありがとうございます」
紗夜「ええ、観念してください」
紗夜「……素直でよろしい。それでは1度自宅に帰って準備をしてからまたあなたの家に伺いますので、大人しく待っていてくださいね」
紗夜「……ふふ」
……………………
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