P「Just Sing」矢吹可奈「Sing a Song！」【ミリマスSS】-SS速報VIP

P「Just Sing」矢吹可奈「Sing a Song！」【ミリマスSS】

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13: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:48:05.04 ID:y482nFq10

「可奈、確かに今日は転倒して失敗したよ」

　可奈は再び落ち込む。

14: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:49:17.46 ID:y482nFq10

　少しずつ改善してきているとはいえ、可奈の歌声は相変わらず音痴だった。それでも、ピカピカの笑顔を振りまきながら歌う姿は、僕やライブを観にやって来るファンたちを笑顔にさせた。

可奈は歌が上手いわけでもないし、自分で作った曲を歌っているわけでもない。それでも、彼女はファンの心を動かし、笑顔にさせる。

以下略 AAS

15: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:49:56.25 ID:y482nFq10

　可奈はとことん歌うことが好きなようで、事務所でもよくその歌声を披露していた。可奈自身の曲、または同じ765プロのアイドルの曲を歌うこともあれば、今の自分の気持ちを形にした即興ソングを作って歌っていた。色んなフレーズがたくさん思い浮かぶのだろう、可奈の歌う即興ソングは多彩だった。

育や環から「可奈ちゃんは世界一の作曲家だね！」と言われると、可奈はとても喜んだ。直後に「もうちょっとうまく歌えたら、だけど」と付け加えられ、ガックリするのもお約束だったが。

以下略 AAS

16: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:50:52.88 ID:y482nFq10

　でも、歌うことが大好きだからこそ、苦手なこと、音痴を克服したいという気持ちはやっぱり強くなるようだ。

　ある日のライブでのことだった。舞台袖の可奈は、普段だと歌うことができる楽しみをウキウキと滲ませているものだった。しかし、この日は気を張りつめている様子であった。僕は違和感を覚えつつも、こういう時もあるのかなと珍しく思いながら、可奈をステージへ送った。

以下略 AAS

17: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:51:26.81 ID:y482nFq10

「プロデューサーさん」

「どうした？」

以下略 AAS

18: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:52:45.79 ID:y482nFq10

「これで良かった、というのは？」

「……私、歌が上手じゃないから、このままだとダメなんじゃないかって」

以下略 AAS

19: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:53:32.21 ID:y482nFq10

「それで、可奈は歌ってて楽しかった？」

　僕がそう尋ねると、可奈は少し驚いた表情をして、それから首を横に振った。可奈は目元に涙を少し浮かばせていた。

以下略 AAS

20: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:54:16.74 ID:y482nFq10

　僕は可奈と目線を合わせようと、少し屈んだ。

「可奈。別に上手く歌おうって思わなくてもいいんだ」

以下略 AAS

21: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:54:46.51 ID:y482nFq10

「でも、もっと大切なことがあるんだ」

「それって、何ですか？」

以下略 AAS

22: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:55:26.55 ID:y482nFq10

「可奈、約束しよう。ライブのときの約束だ」

「何ですか？」

以下略 AAS

23: ◆kBqQfBrAQE[saga]
2018/04/06(金) 23:56:08.51 ID:y482nFq10

「可奈、約束してくれるか？」

「はいっ！　プロデューサーさん、ありがとうございますっ。次のライブは、絶対楽しく歌うって約束します！」

以下略 AAS

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