2: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/03/30(金) 23:30:41.83 ID:hRbC8D020
吟遊詩人「例えば、この間の魔物退治!魔物が住む洞窟に入る直前に、戦士!お前はなんて言った!?」
戦士「・・・えっと、『子供の頃、幼馴染と遊んだ洞窟もちょうどこんな感じだったなあ』だったか」
僧侶「特に問題なく、魔物を退治しましたよね」
吟遊詩人「幼馴染出てこいや!魔王によって魔物の姿に変えられた幼馴染、出てこいや!」
吟遊詩人「戦いのさ中に、その事実を知り戦士苦しめや!剣を振ることに迷いを生めや!」
吟遊詩人「そして最期は泣く泣く切り捨て!魔王ゆるすまじ!ってなれや!」
戦士「そんな、無茶な」
吟遊詩人「てめえが意味深な発言するから、期待するんだろうが!」
吟遊詩人「びっくりしたわ、普通に魔物倒して終わりなんだもの!なんの感慨も生まれないんだもの!」
僧侶「なるほど、つまり吟遊詩人殿はこうおっしゃりたいわけですね」
僧侶「我々の冒険には、盛り上がりがない。と」
吟遊詩人「僧侶のそういうところ大っ嫌い!」
僧侶「お、落ち着いてください。どうしたんですか?」
吟遊詩人「お前さ、パーティー内のもめ事を綺麗に治めすぎるんだよ!」
僧侶「つ、つまり、吟遊詩人殿は仲間同士、本音でぶつかりたいけど。もめ事を仲裁してしまう私が鬱陶しい、ということですね」
吟遊詩人「それ!そういう、なんもかんも一瞬で察してしまうところだよ!」
吟遊詩人「喧嘩して、仲直りして絆がより一層深まるってのは物語の常套手段だろうが!」
勇者「普通に、時間をかけて信頼関係を築いた方が建設的だと思うけどなあ」
僧侶「まあ平和な世なら、それでいいでしょう。ただ魔王討伐という困難な旅だからこそ普通のやり方ではだめだと」
僧侶「吟遊詩人殿はそうおっしゃりたいのではないですか?」
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