「それでは、勇者の面接を始めます」
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37: ◆CItYBDS.l2[saga]
2018/04/07(土) 11:14:23.21 ID:hNg45iQ40
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剣聖「いま思えば、勇者が子を為そうとしなかったのは。彼女に操を立てていたのかもしれんな・・・」

大司教「それはちょっと疑問じゃが・・・」

剣聖「とにかく」

剣聖「勇者に必要なものは、神の加護なんかではない。決して折れぬ意思、心。それこそが必要なのだ」

剣聖「俺には、あの優男に、勇者と同じことができるとは到底思えない」

行政官「女神の加護は教会の偽りであったのですか・・・?」

大司教「儂も知らん。だが、民の求心力を求めていた当時の教会なら、それぐらいやるかもしれん」

剣聖「勇者は貰えるものは貰う主義だったからな。教会の嘘に乗っかるのが自分の利益になると踏んだのだろう」

行政官「では、勇者様は純粋に自身の」

行政官「人間としての力だけで戦ったというわけですね・・・?」

剣聖「・・・忘れているぞ」

大司教「?」

剣聖「勇者自身の力。それと、俺の力だ・・・」

行政官「ふふふ、失礼。そうでした」

行政官「しかしそれでも尚、私は彼の力は余りあると思いますが」

剣聖「・・・これは俺の考えだ。同意を求めているわけではない」

大司教「まあ、そうであろうな。しかし、異教徒とは言え神から力を授かっている男だ」

大司教「先代勇者すら得ていない力を、あの優男は持っている」

大司教「その事実からは目を背けられぬ。儂も、一宗教家として彼を支持する以外に道はない」

剣聖「ふむ」


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