4:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:21:17.89 ID:kXRWmwK70
忍野「ちょっとストップ」
阿良々木「うん?なんだ、まだ不思議な所は出てきてないと思うけれど」
忍野「うん、そうだね。不思議なくらい不思議までが遠いよ。この流れは今回の怪談に繋がるのかな?」
5:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:23:00.93 ID:kXRWmwK70
火憐「おぉ!ちょうどいい所に市民の森だぜ!」
阿良々木「ちょうどいいって、何にちょうどいいんだ?」
火憐「黄昏時の、薄暗い森なんて、やる事は一つしかないだろ?」
6:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:24:12.93 ID:kXRWmwK70
阿良々木「ふーん、じゃあ、行ってらしゃい」
火憐「えぇ!?兄ちゃんは行かねーのかよ?」
阿良々木「いや、だってその噂が本当なら、2人で入ったって意味ないじゃん」
7:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:26:00.56 ID:kXRWmwK70
阿良々木「結局、その後1人ずつ入って無事に出てきたんだ」
忍野「うん?それはつまり、その森の噂が怪談だったって事で良いのかな?阿良々木君の語りにしちゃあ、随分とオチの弱い話だね」
阿良々木「そもそも僕は漫談家じゃないからな。と言うか、そうじゃなくて。この話には続きがあるんだよ」
8:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:27:26.37 ID:kXRWmwK70
忍野「火憐ちゃん…あぁ、大きい方の妹さんか」
阿良々木「……そしたらその大きい方の妹が『何言ってるんだ、兄ちゃん?地蔵なんて何処にもなかったぞ』と僕を見下ろしながら、物理的にも精神的にも見下ろしながら言ったんだ」
忍野「倒れた地蔵ねぇ…それは何とも怪談向きの話だね」
9:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:28:49.45 ID:kXRWmwK70
阿良々木「でも、問題はここからなんだ。当時、既にファイヤーシスターズの前身的な活動をしていた妹達が、その地蔵の目撃情報が多数ある事を教えてくれたんだ」
忍野「それは、全員が目撃しているのかい?」
阿良々木「いや、ほとんど半々だって言ってたっけな。兎に角、見た人と見ていない人とが居たんだよ」
10:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:30:21.15 ID:kXRWmwK70
阿良々木「いや、無かったんだ。それ以降、時折妹達の情報網を使って調べてもらっても、目撃情報はなかった」
忍野「はっはー。中々に興味深い話だったけれど、恐らく今回のケースに超常的な事は絡んでいないね。ま、話を聞いただけじゃ断定までは出来ないけど」
阿良々木「超常的な事は絡んでいない?全部物理現象としてあり得るって事か?」
11:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:32:02.63 ID:kXRWmwK70
忍野「じゃあそうだね、まず地蔵の話をしよう。そこら辺にゴロゴロしているお地蔵様、どうして作られるんだろうね?」
阿良々木「え?そりゃ…それぞれ何かしらの由来なり霊験なりあるんじゃないのか?」
忍野「その通りだ。お地蔵様って一括りに言っても、様々な役割がある。珍しいモノだと、子宝地蔵なんてものもあるらしいよ。幼い頃、何も解らずに拝んでたもんだ」
12:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:34:12.31 ID:kXRWmwK70
忍野「ま、いいや。それで、地蔵の話だけど、古くからあるものは、その場所の伝承を反映していたり、霊的に重要な場所を守ってたり、ってのもある」
忍野「けれど、新しく作られる場合、それは殆どが同じ理由なんだ」
阿良々木「新しく作られる場合…?」
13:名無しNIPPER[sage]
2018/03/30(金) 05:35:24.24 ID:kXRWmwK70
忍野「そして、今回のケース。さして深い森でもないし、聞いている限りでは車が出入りするような場所ではないんだろう?」
阿良々木「あぁ、市民の森って言うくらいだから、公園施設も兼ねてるんだ。だから、バイクでさえ入れないよ」
忍野「となると、事故が多発する場所とは考えにくい。つまり、役所や警察が、防止策として置いた地蔵ではなかった訳だ」
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