【ミリマス】偶然の出会い、懐かしい調べ、それとレトロなゲームハード
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22: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/03/27(火) 22:32:52.39 ID:vftKukhh0

「この玩具のピアノで遊んでたから、私は音楽の道を選んだのだし。その延長として今はアイドルをやっている」

そうして、歌織はピアノの表面を撫でるようにして指でなぞり。

「そう考えたらどうしてもね。今日、この場所で出会ったのも何かの縁かもしれないなって。……だけど」

その指がトンと鍵盤に乗せられた。……だがピアノは音を鳴らしはしない。

「壊れてる?」杏奈が不安そうに問いかけると、歌織の代わりに静香が「違うわ」と首を振った。

「この玩具は電池式なのよ。……今はほら、ソレが入っていないから」

「でも本当に壊れてるかもしれないわ。すぐには確認できないけど、使えない物でも売っているのがこの場所だって静香ちゃんが」

「……うっ。いえ、それは単に可能性の一つとして言っただけで」

すると、二人の会話を聞いていた杏奈が歌織に向かってこう言った。


「……ね? そのピアノ、杏奈もよく見ていい……ですか?」

「ピアノを? ええ、別に構わないわよ」

杏奈が渡されたピアノを黙ってあちこち調べ出す。
その間、歌織と静香の二人は彼女の行動を怪訝そうに見守って。

「ん……もう、いいよ」

杏奈がピアノを歌織に返す。
「何がしたかったの?」と静香が彼女に問いかける。

すると杏奈は悪戯っ子のような微笑みを二人に見せるとおもむろに鍵盤へ指をかけた。


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