【ミリマス】偶然の出会い、懐かしい調べ、それとレトロなゲームハード
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16: ◆Xz5sQ/W/66[saga]
2018/03/27(火) 21:12:18.63 ID:vftKukhh0

「ねえ歌織さん。……杏奈、少しだけ……覗いて来ても、いい?」

その後の杏奈の行動は素早かった。
おまけに鋭くこの場の状況も読んでいた。

彼女は真っ先に年長者である歌織に許可を求めることで、
静香による「ダメよ杏奈! 私たちには遊んでる時間なんてないでしょ?」と言われるリスクを回避した。

案の定、杏奈に「お願いお願い!」としがみつかれた歌織は
「あっ、やだ、困っちゃう」と全然困ってない笑顔でたじろぐと。


「うーん……。そうね、少しだけなら構わないわ」

「歌織さん! 杏奈を甘やかさないでくださいっ!」

「でも静香ちゃん。杏奈ちゃんからはジュースもご馳走してもらったし……」

「何言ってるんですか! 私たちには遊んでる時間なんてないんですよ?」

「ん……歌織さん。杏奈のこと、信じて? ……杏奈、ね……チラッと覗けば満足、です」

言って、杏奈は遠慮がちに三本指を立てたのである。

「具体的には……三分」


おお! なんと慎ましく奥ゆかしい少女の要求なのだろうか!

この言葉に歌織は優しく微笑むと、広場の時計に目をやりこう言った。

「杏奈ちゃん、こんな時に遠慮なんてしちゃダメよ。たったの三分でなにが探せるって言うの?」

杏奈が「まさか!」と笑顔になる。静香が「まさか……」と顔を歪める。
歌織はそんな二人に向かってパンと両手を合わせて見せると。

「今からちょうど三十分後に、私たちとココで待ち合わせしましょ?
……それならきっと杏奈ちゃんも、満足いくまで探せるわよね!」


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