3: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:05:39.26 ID:fCSMHa2S0
リン(意味が分からない。何を考えているんだ。遠出しなくても買えるような物じゃないか。さかもよりにもよってペアリングだなんて)
リン(そう言われても無理のない話だし、実際今の私もそう思う)
4: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:06:11.81 ID:fCSMHa2S0
リン(購入直後の気分の昂りようといったら、もう有頂天だった)
リン(昂る気力、充填されていくエネルギーが凄まじいことこの上なく、「今の私なら全国の電力供給を一手に担うことが出来る」と本気で考えたほどだ)
5: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:06:41.02 ID:fCSMHa2S0
リン「これ、どんな顔して渡せばいいんだ」
リン「……なでしこは、やっぱり食べ物の方が喜ぶよな」
6: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:07:23.45 ID:fCSMHa2S0
リン(だって恥ずかしいし。なでしこが喜ばないかもしれないし。……これ渡したことでなでしことの関係性が変わったら嫌だし)
リン(そういうわけで、「お土産は絶対に衝動買いしてはいけない」という教訓を新たに心に刻みつつ)
7: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:08:17.20 ID:fCSMHa2S0
リン「……出てきちゃったかぁ」
8: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:08:56.98 ID:fCSMHa2S0
リン(……これ、どうしよっかなあ。どうやら、この期に及んでもなお、私はペアリングを捨てられそうにないみたいだ)
リン(それはそうだ。今捨てられる決心が付けられるのなら、そもそもあのときに付けていただろう)
9: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:09:29.59 ID:fCSMHa2S0
○
10: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:10:00.47 ID:fCSMHa2S0
斉藤「あれ? リン、ここに意味深に置いてある箱は何?」
リン(そう聞かれたとき、私は脳みその全神経がぴたりと止まったかのような錯覚を覚えた)
11: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:10:37.90 ID:fCSMHa2S0
リン(私は、なんと、頷いてしまった。箱が見つけられてしまった衝撃からまだ立ち直っていなかったのだ)
リン(思考回路が復旧する前に斉藤のテンポに飲まれたというか、とにかく私は頷いてしまったのだ)
12: ◆mL2ZRk1cK.[saga]
2018/03/25(日) 00:11:05.57 ID:fCSMHa2S0
リン(斉藤が、箱の開閉口に優しく触れるのが。そこから躊躇もなく、箱を開くのが、規則よく並んだ二つの指輪を、彼女にしてはどこかうっとりとした目線で眺めるのが、執刀する手術中の医者のような手つきで指輪を取るのが、……指輪をあっさりと指に嵌めるのが、立て続けに目に飛び込んできた)
リン(止めようとした)
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