924: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2022/07/05(火) 22:37:27.43 ID:KH2D+Fxxo
「おはよう, 起こす前に起きてくるとは感心だな」
「いい匂いがしてたので」
「朝ごはんは私好みで和食だけど問題ないか?」
「ええ, 大丈夫です」
漬物を切る小気味よい音と御御御付けの香りで目覚める
古き良き日本の素晴らしい朝の一コマだ
「じゃあ顔を洗って着替えてきてくれ」
「はい」
割烹着のよく似合う辻垣内智葉という女性にそう言われて逆らえる男などいるだろうか?
あいにく男の一人暮らしのアパートに仕切りなどといった気の利いたものはない
毎日体を洗ってもらっているのに今更の話であるが
「明日から洋食のほうがよかったら言ってくれ」
「いえ, 十分すぎますよ」
銀シャリと呼ぶにふさわしい白いご飯に味噌の香り漂う御御御付け
アジの開きに智葉の自家製らしい香の物
徒や疎かには味わえない逸品だ
こうして『おはようからおやすみまで』智葉のお世話になる日々が始まった
そして一週間もすればまた京太郎の不眠症が発症してきたのだった
984Res/618.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20