京太郎「新生活は抱き枕とともに」
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793: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2022/01/25(火) 22:06:24.64 ID:/pIvvUewo


「ここだな」


かつてのおぼろげな記憶をもとにたどり着いた山中のこの場所
特に開けた場所でもなければ山小屋もないようなここに『迎え』が来るのだ


「さてと……」


一息ついて服を脱ぎ始める
誰もいない山中とはいえやっぱりためらってしまう


『こちらの神境にはその身一つでおこしください』


『迎え』に来る人とそういう約束なのだからしかたない
靴下も下着も脱ぎ捨て文字通り一糸まとわぬ姿で過ごすにはこの季節はかなり厳しいものがある


「お待たせしました」


特に連絡をしていたわけではないのに俺が全裸になった瞬間『迎え』が現れた
もしかしたらタイミングを見計らっていたのかもしれない


「さすがに1月の長野の山中は冷えますね」


「羽衣をつけているだけ全裸の俺よりマシじゃないですか」


「ここで言い争いをしてるよりもまずは神境に向かいませんか?」


「そうですね」


お互い震えながら口喧嘩をする趣味はない


「じゃあ私に抱きついててね?」


「はい!」


「……胸に顔を埋めるようには言ってないんだけど」


『迎え』に来た全裸のエロい人もとい偉い人こと石戸霞さん
その誰よりも大きな胸に顔を埋めながら原理のよくわからないまま鹿児島にあるらしい神境へと向かった








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