733: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2021/10/11(月) 21:41:47.91 ID:9/hRlyr8o
ある日の放課後私達はロッカーの中にいた
「シー, 静かに」
わざとらしくポーズをしながら目の前の相手に囁きかける
重々しく頷いてくれるくれるところは完全に私好みのリアクションだ
「行ったみたいね」
「戻ってくるかもしれませんよ」
あくまで声を潜めつつ
誰も来ていないのだから戻ってくるもなにもないのだけど
「シッ」
人差し指を立てて私を突然抱きしめてくる
あまりのことに心臓が早鐘を打つのが自分でもわかる
「諦めたみたいですし出ますか」
「ひゃい……」
放課後にみんなには内緒の二人だけのスパイごっこ
どれだけ雰囲気を作れるかを楽しんでいたはずなのに……
「部長?どうかしましたか?」
「な, なんでもないわ……」
ロッカーに入るたびにドキドキが収まらないなんてスパイ失格じゃない
カンッ
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