413: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2018/12/23(日) 23:47:05.39 ID:RsA+ADXVo
「さて、寝るか」
独りごちて部屋の照明を落とす
眠気と暖気のあわさるこの時間は最も至福な瞬間だ
逆にそれが奪われる目覚めは最も過酷な瞬間だと言える
「おじゃまします……」
中にいる俺を気遣ったのか音を立てないように静かに入ってくる声の主
そのまま俺の寝床へと潜り込んできた
「俺のことなんて大っ嫌いじゃないのか?」
「ごめんなさい……」
謝る声は震えている
暗くて見えないが泣きそうな顔を浮かべていることだろう
「なんてな、怒ってないから安心しろ」
そう言って撫でてやると少し安心したらしい
「あの場ではああいうしかなかったもんな」
付き合っていることを隠そうと言ったのは俺だ
黒一点という状況で友好的関係が築けている現状を恋愛沙汰で壊したくなかったのだ
「だから、嫌いになったりしないから安心しろ、な?」
「うん……」
そういって俺を抱きしめる力が強くなった
「でもこうしてると犬がじゃれてくるみたいだな」
「じゃあ……マーキングとかしたほうがいい……?」
「少なくともそんな性癖はないからやめてくれ」
「うん、わかった」
月明かりに映える笑顔は輝いていた
不覚にもより一層惚れ直してしまっていた……
なお部員たちにはバレバレの模様
カンッ
984Res/618.37 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20