397: ◆DAKIMApJGg[saga sage]
2018/12/14(金) 23:53:22.00 ID:Yu0cv13Do
智葉「まったく……」
寝室の扉に手をかけ一人溜息を吐く
開けてみるとその溜息の原因は安らかな寝息を立てていた
智葉「人の気も知らないで……」
暗くて見えないが安らかな寝顔を浮かべていると思うとなぜだか腹が立ってくる
これからの出来事はそれに対する制裁だと思えば少しは許されるだろう
智葉「さ、流石に緊張するな……」
年頃の男女が閨をともにする
しかもその相手が毎晩違うというのはいささか問題であろう
最悪国際問題にも発展しかねないのだからな
智葉「……よし」
すべてはこの男の甘さが招いたこと
その説教をしてもバチは当たらないだろう
深呼吸とともに布団をめくろうとして……
智葉「……え?」
めくろうとした布団の端がないのだ
夜目がきいてくるとともに部屋の様子がぼんやりわかってくる
智葉「……下に敷いている?」
本来なら横に出ているはずの布団を自らの下へと巻き込む
布団の中の熱が逃げることもなく暖かいままキープされているだろう
その安らかな寝顔を見るにその効果は言うまでもない
智葉「ど、どうすれば……」
強引に動かそうにもどうにもならない
男女の体格差はどうしようもない
だからと言って素直に引き下がるわけにもいかず……
京太郎「あ、姐さん!?」
翌朝、部屋の隅で膝を抱えて震えていた智葉が発見されたという……
つづく?
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