50: ◆DAC.3Z2hLk[saga]
2018/03/27(火) 14:29:33.64 ID:uTMWIPZd0
『そっか』
「ああ。どうしてもアナスタシアさん自身の問題になってくるそうだ」
『流石にそっちは専門外だにゃ〜。あたし人の気持ちわかんないかんね』
電話口の向こうで志希はあっけらかんと笑った。
いつもの軽い口調の中に諦念の色がある。
口惜しいとか残念とか、そんな気配はおくびにも出さない。
『それじゃあとは任せよっかな。プロデューサーそういうの得意でしょ? あたしは――』
だが。
「いや」
『んにゃ?』
「引き続き彼女を任せたい。多分お前にしかできないと思うんだ」
『おやおや、キミ話聞いてた? あたしの専門はケミカルで心理学(サイコロジー)じゃないよー?』
「心理学者じゃないけど、アイドルだ」
束の間、志希が沈黙した。
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