9:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 00:28:37.73 ID:EAF0Yir90
「しかも彼らは死亡した時刻まで同じだそうですよ。」
「また警部殿は勝手に口を出して…確かに奇妙だとは思いますよ。けどねぇ…」
「既に15年前に事故死と断定されてるんです。こんなの調べようがありませんよ。」
確かに伊丹たちも奇妙だと思えた。
だがそれと今回の転落事故が何の関係があるというのか?
そんな疑問を抱いている間に米沢が吉野の遺体の検死結果を報告しに来た。
「たった今検死の結果が出ました。
被害者は転落する直前に心臓発作を起こして急性心不全で亡くなっていたとのことです。」
「また急性心不全ですか。
ファイルにあった被害者たちと同じ死に方…
果たしてこれを偶然で片づけて良いものでしょうかねぇ。」
「しかし急性心不全ということはつまり病気…事故でしょう。」
「そういうことだな。
被害者はベランダに出た途端に急性心不全になりそのまま転落した。
つまり事故という結論以外ないな。」
「現状で考えればそういうことになりますな。
ただそうなると被害者のあの恐ろしいモノを見た形相が気になるところですが…」
「そんなモン知るか。
とにかく事件性が無いならそれに越したことはねえ。
あとは関係者にいくつか事情聴取してそれでこの件は終わりだ。」
米沢の報告を聞いて吉野の転落死を事故として処理する方針を固める伊丹と三浦。
右京も現段階ではその方針を曲げるような証拠を見当たらないので
伊丹たちの判断は妥当だと思い反論することはなかった。
これでこの件はひと段落だとこの場にいる誰もが思ったその時だった。
8月26日 AM0:00
日付が変わったその直後、誰もが予想しえない恐ろしい事態が起きた。
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