34:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 00:52:47.71 ID:EAF0Yir90
8月26日 PM21:00
「それではここで別れましょう。明日は遅れないようにしてください。」
「了解です。ガキじゃないんだからそんな心配しないでくださいよ。」
「ええ、わかっていますよ。ですが念のためにと思いましてね。」
花の里で腹ごしらえを終えた二人は明日に備えて今日はそれぞれ自宅への帰路についた。
だが右京は少しばかりカイトのことが気掛かりだった。
その理由は昨夜亡くなった小宮の死についてだ。
「カイトくん、小宮さんの死はキミの責任ではありません。」
「いきなりどうしたんですか?」
「いえ、もしキミが責任を感じているのならと思って…
あれはさすがに止めようがありませんでした。僕でも無理だったはずです。」
小宮の死について内村は自分たちにこそ責任があると言及した。
確かに警察官が目の前で人をむざむざと死なせれば問題であることは間違いない。
右京自身もその場にいながら何も出来なかったのは不甲斐なさを痛感していた。
「それでも責任を感じているのならこの事件を解決しましょう。
真相を解き明かすことが小宮さんの死を無駄にしない唯一の行いだと僕は思います。」
右京の言葉を受けてカイトは納得したように頷きその場を去った。
そんなカイトを若干不安そうな気持ちで見送る右京。
だが後に右京は後悔することになる。
この日、もしもカイトを一人で帰さなければ
あのような過ちを犯すことなどなかったかもしれないと…
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