177:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 10:44:36.48 ID:EAF0Yir90
「この部屋にある資料…全部山村貞子のこれまでの出生から劇団飛翔や
井戸に閉じ込められるまでの調査資料じゃないですか!
何でこんな物を調べる必要があるんですか…?」
「恐らく防衛省は45年前…いえ、57年前から調べていたのでしょう。
伊熊平八郎の研究、つまり山村志津子や貞子の能力を軍事利用できないかを…
そして15年前に起きた呪いのビデオによる事件、全て調査したようですよ。」
「けどこんなに調べてどうする気なんだ?」
「呪いのビデオを制御、
そして強化を図ろう山村貞子のルーツを探ったのでしょう。
しかしそれは失敗してこのような大惨事を招いたようですが…」
貞子に関わった者たちは例外なく悲惨な末路をたどる。
この惨状がまるでそのことを物語っているようだ。
しかしだからといってここまできて引き下がるわけにはいかない。
これ以上この惨事が広がらないためにも一刻も早く貞子の呪いを解く必要がある。
そんな時だった。
((ガシャッ!))
この死体の山で溢れかえっている室内に金属の音が響いた。
どうやら先ほどの響音は施錠されたロックが解除された音らしい。
見ると電子ロックされていた奥の部屋の扉が開かれたようだ。
「これってまさか…」
「どうやら貞子が僕らを招いているようですね。行きましょう。」
恐らくこれは罠かもしれない。
だがこの状況で引き返すことはもう出来ない。
たとえこれが罠であろうと進むしかない。
まさに虎穴に入らずんば虎児を得ず。
こうして特命係の二人は貞子に導かれるように扉を開けて奥の方へと進めた。
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