138:名無しNIPPER[saga]
2018/03/21(水) 08:40:58.68 ID:EAF0Yir90
「あの事件も山村貞子の仕業でしょう。
しかし彼女はそもそも舞台中に人を殺そうだなんて思ってもみなかったはず…
引き起こすきっかけを作ったのは宮地彰子が原因です。
彼女は貞子の本性を暴くために舞台の本番中にあるテープを流した。
それこそが…」
それが昨日の内村が45年前の公演で聞いたとされる『的中!』…『的中!』…の音声。
恐らくその音声を流したのは宮地彰子。
彼女は貞子の本性を暴き出そうとそのような行動に出た。
しかしそうなると問題もある。
そんなことをすれば劇団の誰かに怪しまれるのではないかと…?
「もしかしたら劇団の中にもいたのかもしれませんよ。
山村貞子を疎んでいた人物が…
あの劇団で最初に起きた葉月愛子の事件で貞子は一度疑われていますからね。
そんな貞子を疎んでいる人物がいたとしてもおかしくはないでしょう。
その人物と協力して宮地彰子は貞子の本性を暴いた。
つまり45年前の事件は宮地彰子によって引き起こされたことになります。
いえ…劇団のほとんどが失踪したことを考えればもしかしたら…
劇団飛翔の団員たちと宮地彰子は山村貞子の本性を暴き出し…
あわよくば貞子を殺害しようと企んでいた。
しかし計画は失敗し彼らは返り討ちにあってしまった。
恐らくこれが45年前の事件の真相でしょう。」
パチパチパチと部屋に鳴る拍手。
片山雛子は右京の推理を聞き、その推理に対し拍手を送った。
だが彼女の心情は内心穏やかではなかった。
「素晴らしい推理でしたね、けどその事件はもう45年前に起きた事件ですよ。
いくら法改正で時効が無くなったとはいえさすがにその…
宮地彰子という記者や劇団飛翔の団員たちを裁くことは出来ません。
それに山村貞子という女性もこの場合正当防衛になるはずではありませんか?」
確かに山村貞子を現在の方で裁くことなど不可能だ。
そもそも彼女は45年前に死んでいる。
そんな彼女にどんな罪を与えろと?そう苛立ちながら
しかしここまでの話は前置き、本番はここからだ。
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