561: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 14:48:57.17 ID:w2/3+Cmr0
帰り道
男「なんでむくれてんだよ……」
幼馴染「……じゃあ、聞くけど。あの店員さんとはどういう関係なの?」
562: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 14:52:20.62 ID:w2/3+Cmr0
男「わかった。正直に話すよ。あの人は姉ちゃんと同級生でさ、よく家に遊びに来ていたんだよ」
幼馴染「なーんだ。そういうことか。別に隠すことなかったのに」
男「それだけなら、な……」
563: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 14:54:31.32 ID:w2/3+Cmr0
翌日 朝 コンビニ前
店員『いらっしゃいませ〜』
姉「……相変わらず元気そうね」
564: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 14:57:01.07 ID:w2/3+Cmr0
姉「……あの子とは高校の入学式で初めて会ったの。その時は随分、変わった子だなって思った」
幼馴染「確かに……独特な雰囲気がありますよね」
姉「でしょう? ゆったりとした話し方なんてイライラしてしょうがなかったのに。一緒に同じ時間を過ごしているうちに、いつのまにか……」
565: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 15:03:49.40 ID:w2/3+Cmr0
姉「高校時代、あの子がいてくれたから私は頑張れた。1,2年生のころ、全国はおろか県の決勝にさえ残れなくて心が折れそうになった時、彼女が傍にいてくれたから私は踏みとどまれた」
姉「でも、それじゃダメなの。上を目指すのなら私は自立しなきゃいけない。どんなことにも揺るがない選手にならないといけない」
姉「もし、あの子が傍にいたら、きっと甘えてしまう。彼女の傍にずっと留まっていることを私は願ってしまう。だから、離れたの」
566: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 15:05:43.44 ID:w2/3+Cmr0
幼馴染「姉先輩は強いですね……」
姉「そんなことないわよ。私は弱いから強くあろうとしているだけ」
幼馴染「……でも、私にはそんな選択できません」
567: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/07(月) 15:06:38.30 ID:w2/3+Cmr0
今日はここまで!!
568: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/08(火) 20:28:02.75 ID:zswJChdW0
二週間後 朝 公園
男「おつかれさん」
幼馴染「えへへ、ありがと!」
569: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/08(火) 20:35:36.74 ID:zswJChdW0
男「そういえば、合宿でちゃんと寝れたか」
幼馴染「なんでそんなこと聞くの?」
男「お前、ミニバスでの初めての合宿の時、ホームシックになって布団の中で朝までずっと泣いてたんだろ」
570: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/08(火) 20:52:50.73 ID:zswJChdW0
幼馴染「あの合宿の時、男だって泣いてたじゃない!」
男「……覚えてないなあ」
幼馴染「なら、思い出させてあげよう。合宿先に向かうバスに乗りこむ私を君は泣きながら見送ったのだよ」
571: ◆TMTTBwd/ok[saga]
2020/09/08(火) 21:05:26.43 ID:zswJChdW0
幼馴染「……実はあの時に男が好きなんだって気付いたんだよね。私が男を守ってる気になっていたけど、男が傍にいてくれたから私は頑張れたんだって」
男「幼もだったのか……」
幼馴染「え? 男もなの?」
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