小日向「先輩! 今日はいっしょに帰りませんか?」【お散歩M@STER】
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15: ◆p//0egHBTakZ[saga]
2018/03/24(土) 15:40:46.49 ID:Q+H8f0py0

よく晴れた休日には、のんびり散歩すると楽しい。
みんなで歩けば、もっと楽しい(はず)。

という理念のもと、どこからともなく人が集まって始まったのが、我らの「灰ヶ丘高校お散歩クラブ」だ。

正式な部活ではないから部室はないし、部費も下りない。
それでもどういう巡り合わせか、クラブ創立者の卒業生が教師として赴任してきて、
顧問のような形で面倒を見てくれているから、何かと都合はつく。
ヘレン先生さまさまだ。

授業のある日は、帰る時間が合うメンバー同士で道草を食いながら帰るだけの“帰宅部寄り道派”に過ぎないけれども、
週末にはこうして全員で集まって、適当に企画を出しながら街をぶらぶらしている。

「と、いうことで! 今日はP発案の『ウグイス川ホタル観賞会』を執り行う!」

「おー!!」

相変わらずノリのいい本田さんを中心に、パチパチと拍手が起こる。
部長も満足げだ。

「でも、まだお昼ですし、ホタルを見れる時間まではけっこう時間がありますよ?」

「うむ! あーちゃんいい質問だね。今日のお散歩会はなんと拡大版、その名も“お散歩合戦”なのだ!」

もう一度軍配が空に掲げられる。割と見ている方が恥ずかしい。

「お散歩合戦……ですか?」

武内君が首をかしげる。いつもの如く険しい目つきだけれど、顔の上にはポップ体のはてなマークが浮かんでいる。

お散歩合戦というのは、お散歩クラブ伝統のお散歩対決だ。
ルールは簡単で、いくつかチームに分かれて別々にお散歩をし、その道々で出会った人や物、出来事などを自慢し合う。
それで、一番面白い体験をしたチームが勝ち……といっても、案外勝ち負けの判定はいいかげんだ。

「……ってわけだから、さっそくチーム分けをするよ。今年は初めてだから、アタシとPがリーダーで東西2チームね。
もちろんアタシは西軍、Pは東軍!」

「はいはい。慶次は西軍だったんだっけ。でもいいの? だいたいそういうのは東が勝つって相場が決まってるけど」

「む、そこを引っ繰り返すのが傾奇者の流儀ってやつなんだから。相変わらず分かってないなー。
じゃ、あとのみんなはくじ引きね。ほらほら、ちこうよれちこうよれ♪」


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