35: ◆9nQFebwi.A[saga]
2018/03/12(月) 19:23:21.91 ID:dqTEVx260
提督「昔、俺の家族が艦娘の誤射で事故死したことは話したよな?」
榛名「...はい」
提督「そんな顔しないでくれ。誤射した子もな、そんな顔で休暇のたびに謝りに来たもんだ...」
榛名「...」
提督「最初の頃は俺の家族を奪ったそいつが憎くて憎くて仕方なかった...炎天下の中、ワザと玄関前で2時間待たせた事もあったよ」
提督「その子も辛かったんだろう。初の実戦でパニックを起こして、守るはずの民間人を殺して...生き残った遺族からは嫌がらせを受けて...」
榛名「そんな事...」
提督「いや、相当辛かっただろうよ...ここに入って知ったんだが、その子の所属する鎮守府の提督は、所謂パワハラジジイだったらしくな...その子も1年も経たずに自殺しちゃったんだ」
榛名「艦娘が...自殺ですか...」
提督「あぁ。最初の頃は、自殺したなんて思いもしなかった。1年も経たずに来るのをやめるなんて、そんなもんなんだなって嫌気がさしたよ」
榛名「...」
提督「けど、風の噂でその子が自殺したって聞いたとき、俺はなんてことをしたんだって凄く後悔したよ」
提督「俺が冷たく当たったせいで、また一つの命が失われた...俺があの子を殺したんだって...」
榛名「そ、そんなことありません!」
提督「いや、彼女は俺が殺した。これは紛れも無い事実なんだ」
榛名「...」
提督「だから俺は、もう2度と俺みたいな人間、そして日々上からの圧力に怯えながら戦う艦娘が生まれないよう、提督になろうと決意したんだ」
榛名「そうだったんですね...」
提督「俺はとにかく君たちを幸せにしたい。戦時中にこんな事を言ってたら生ぬるいと思われるだろうけどな。けど、それでも俺は誓ったんだ。誰一人として不幸にはさせないって...」
榛名「提督...榛名は...いえ、ここの皆は、本当に幸せです。提督、お慕いしてます」ギュッ
提督「ありがとう...愛してるよ、榛名」ギュゥゥ
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